| ■血液生化学 |
| 検査名 |
正常値 |
検査意義と目的 |
異常を示す主な病気 |
異常のときの健康管理ポイント |
GOT
※最近ASTと改称されつつある。 |
35IU/l未満 |
アミノ酸の造成を促す酵素で、心臓・肝臓・骨格筋・腎臓などに多く含まれている。血液中にこれが多く放出されるということは、心臓・肝臓などに障害が起きている疑いがある。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、心筋梗塞、肝硬変 |
GOT、GPTはともに検査前の飲酒や運動に影響されやすい。 |
GPT ※最近ALTと改称されつつある。 |
35IU/l未満 |
GOT同様、アミノ酸の造成を促す酵素d3、肝臓に最も多く含まれている。肝機能障害早期発見に役立つ。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、アルコール性肝障害 |
GPTは特に肝臓に集中して含まれているため、肝臓の障害をよく反映する。 |
| ALP |
73〜248IU/l |
肝臓、骨、小腸、腎臓、胎盤などに多く存在する酵素。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、胆石、胆道がん、骨疾患 |
ALPとともにGOT、GPTに異常値が見られる時は肝臓・胆道の病気、GOT、GPTが正常の時は骨の病気が考えられる。 |
| LDH |
200〜480IU/l |
各種臓器に広く分布し、肝臓・心臓・筋肉・腎臓などに多く存在する。また、赤血球、白血球、血小板などの血液成分にも多く存在する。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、心筋梗塞、うっ血性心不全、肝がん、悪性貧血、急性腎不全 |
妊娠や運動、測定日によっても変動しやすい。異常がでたら、アイソザイムという、分子構造の異なる酵素群に分ける検査をおこなう。 |
| LAP |
30〜80IU
(LPNA法) |
肝臓、すい臓、胆道などに多くふくまれる酵素を計る検査で、主に胆汁の流れを見る。 |
高)肝炎、肝硬変、肝がん、胆道結石、胆道がん、膵炎 |
他の肝機能検査と組み合わせて、総合的に判断される、他の検査で異常が出なければ、再検査をしながら経過をみていくことがある。 |
| γ-GTP |
50IU/l未満 |
γ-GTPは肝胆道系疾患により、異常高値を示す。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、アルコール性肝炎、肝がん、急性膵炎、慢性膵炎など |
普段からお酒を飲んでいる人は高いので、数日間禁酒をしてから再検査をすることもある。検査の結果によってはアルコールの量を制限されたり、禁酒を勧められる。 |
| 血清総たんぱく |
6.5〜8.0/dl |
血清総たんぱくは、血液(血清)中に存在する100種類以上のたんぱく成分の総和で、そのうち特に濃度が高いアルブミンと免疫グロブリンに左右される。この量により、栄養状況を知る目安とする。 |
低)栄養不良、肝臓障害(肝硬変)、ネフローゼ
高)栄養過多、多発性骨髄腫 |
肝機能や腎機能の障害などで体内の代謝などに異常が生じると、たんぱく値が変動する。 |
A/G比 (アルブミン/グロブリン比) |
1.2〜2.0 |
血清総たんぱくが正常であってもアルブミンの異常減少が免疫グロブリンの増加によってかくされていることがある。 |
低)ネフローゼ症候群、肝硬変、多発性骨髄腫、慢性感染症、膠原病 |
アルブミンが減っているのは肝臓や腎臓に何らかの障害がある。低くなればなるほど重症。 |
| 膠質反応(コロイド反応) |
TTT:0〜5U
ZTT:4〜12クンケル単位 |
血清中のたんぱく成分の構成比の変動を調べるものである。血清たんぱくの大半は肝臓でつくられることから、肝機能検査の一つとして意義をもつ。 |
高)急性肝炎、慢性肝炎、脂肪肝、肝硬変、高脂血症、膠原病 |
慢性肝炎・肝硬変の診断によく使われてる。これだけでは確定できないので、他の肝機能検査や超音波、CTなど必要な検査を受ける。 |
| ビリルビン(TB) |
総ビリルビン
0.2〜1.2mg/dl |
赤血球が分解して出来る色素ビリルビンを測る。血液中に同色素が多いと黄疸になる。 |
高)黄疸、肝臓病、胆石、溶血性貧血、甲状腺機能低下症 |
黄疸になると、尿が黄褐色になったり、白目の部分が黄色くなる。ビリルビン値が2mg/dl以上になると見た目にも黄疸がはっきりしてくる。 |
| 血清アミラーゼ |
60〜190U/dl |
すい臓と唾液腺にもっとも多く存在し、すい臓疾患の診断と経過観察の指標として使われる。 |
高)急性膵炎、慢性膵炎、膵がん、膵嚢胞 |
膵炎は油ものの摂り過ぎと飲酒が主な原因。すい臓は弱い臓器でダメージを受けると回復しにくい。 |
| 尿素窒素 |
8〜20mg/dl |
腎臓の機能が低下すると血液中の尿素窒素の濃度が高くなる。 |
低)肝不全
高)慢性腎炎、腎不全、尿路疾患、脱水症、消化管出血 |
腎臓の働きは年齢と共に低下していく。高血圧、糖尿病の人は腎臓を悪くしやすい。高値の人はたんぱく制限を行い腎臓内科へいく。 |
| クレアチニン |
男:0.8〜1.3mg/dl
女:0.5〜0.9mg/dl |
筋肉中にあるクレアチンの最終産物である為、クレアチニン値は筋肉量に比例する。腎臓機能が低下すると血液中のクレアチニン値が高くなる。 |
低)筋ジストロフィー症
高)腎機能障害、尿路閉鎖
|
クレアチニン値が高ければ高いほど腎臓の障害は重いと考えられる。10.0mg/dl以上を人工透析開始の目安としている。 |
| 尿酸 |
男:3.0〜7.0mg/dl
女:2.5〜6.0mg/dl |
尿酸が高くなると痛風になるため、その診断をおこなう検査。 |
低)腎臓(尿細管)での再吸収障害、妊娠
高)痛風、多血症、白血病、溶血性貧血 |
値が高い場合は、プリン体の多い食品を控え、野菜など尿酸の排泄を促すアルカリ食品を多く摂取するよう心がける。 |
| 空腹時血糖 |
60〜110mg/dl |
血液中のブドウ糖を測定して、主に糖尿病をチェックする。 |
低)インシュリノーマ、甲状腺機能低下症
高)糖尿病、急性膵炎、肝硬変 |
空腹時血糖が高いことを指摘された場合は、糖負荷試験が必要になる。病気が確定したら、医師の指示に従う。 |
| 総コレステロール |
120〜220mg/dl |
コレステロールは人体に不可欠なものだが、過剰になると動脈硬化など多くの病気の原因になる。 |
低)肝硬変、栄養障害
高)高脂血症、動脈硬化、糖尿病 |
食事では、コレステロールや飽和脂肪酸の多い食物を避けるようにする。また、禁煙とともに本人に適した運動を心がける。 |
| HDLコレステロール |
40〜70 mg/dl |
HDLコレステロールは善玉コレステロールを回収する作用を持っている。 |
低)動脈硬化、高中性脂肪血症、高血圧症、糖尿病、心筋梗塞 |
HDLを下げる原因は、喫煙・肥満・運動不足など。HDLを上げる食べ物は植物油・イワシ・サバ・サンマなど。少量のアルコールも効果的。 |
| 中性脂肪(トリグリセリド) |
40〜130mg/dl |
コレステロール同様、たまりすぎると動脈硬化が促進され、色々な生活習慣病を引き起こす。 |
低)慢性肝障害、栄養不良
高)高脂血症、肥満、アルコール性肝障害、脂肪肝、高血圧、糖尿病など。 |
値を上げる要因として、肥満・食べすぎ、運動不足、飲酒などが挙げられる。このような生活習慣に起因する高値は、脂肪や炭水化物などを多く含む高カロリーの食事を控える、運動する習慣をつける、お酒を控えるといった努力で改善できることが多いので、家庭での自己管理を怠らないようにする。 |